2年間の単身赴任を終えて父親が地元に帰る話
4月は進学や就職のため一人暮らしを始める方がたくさんいます。
その心中は新しい生活への期待感にあふれる一方で、不安や寂しさもぐるぐると渦巻いていることでしょう。
では私の2年間の社会人生活はどうだったのか?
振り返ってみると不安はあれど寂しさとは縁遠い一人暮らしでした。
その理由として大きいのが父親の存在です。
私が今の会社に就職が決まったころ、同時に父親の単身赴任も決まりました。
父親は公務員のため単身赴任することはまずないだろうと思っていたので、私も家族も大いに驚きました。
結構ギリギリの通知だったらしく、慌ただしい引っ越しとなりました。
そんなこんなで東京にやって来た父親と多い時は月に4~5回は会っていました。
会って何をしていたかと言えばもちろん飲み歩きです。
この2年間でいろんな場所に行きました。新橋、神田、新宿といったメジャーな飲み屋街も行けば、中延や立会川なんていう普段寄ることすらない場所でも飲みました。
おそらく都内は20か所以上のエリアで飲みました。
富山や長野に旅行も行きました。そこでもメインは飲み歩き、酒蔵めぐりと言うダメな親子です。
私も父親も飲み始めると長い性質なので、実家で飲むと母親からよく「まだ飲んでるのか」なんて呆れられました。
そんな二人が眠らない街東京にいるのです。もう飲むしかないですよね。
一番長い時は2日間に渡って飲み歩きます。
だいたいお互いの仕事が終わる18時頃に飲むエリアを決めて集合します。
最初はやきとんの店に行くことが多いです。そこで1時間ほど飲んで軽くお腹を満たしたら、2軒目以降は日本酒メインの店に行きます。
いろんな話をしながら日本酒を何杯も飲みます。4軒目を出る頃には二人とも千鳥足、それでも〆と称して深夜にやってる焼肉屋や寿司屋でさらに飲みます。
なんとか父親のアパートに帰ると速攻で爆睡。次の日のお昼頃にのそのそと起きだして、父親が好きなカレーを食べに行きます。
その後、早くからやっている居酒屋で再び夜まで飲むのです。よく考えると飲みすぎですね、ほんと。
もちろん父親以外と飲む機会も当然あります。
例えば会社の飲み会です。ただ正直これはあまり好きではありません。なんで仕事以外で会社の人と一緒にいなきゃいけないのかって思います。あと酒の席で説教する上司も最悪ですね。
じゃあ友達は?気心知れた友人たちとワイワイ酒を飲むのは楽しいです。しかし、その友人が自分と同じように日本酒が好きとは限りませんし、アルコールに強いとも限りません。
一方の父親は自分と同じく日本酒が好きで、自分と同じペースで同じ量を飲みます。
気を遣わずとも同じ波長で飲み続けることができるのはとても心地いいです。
そんな父親が2年間の単身赴任を終えて、今月末に地元へ帰ります。
いつだって別れは寂しいです。心臓と胃の間ぐらいがキュッとなるこの感覚は好きになれません。
これまでの2年間楽しくたくさんお酒が飲めたのは間違いなく父親のお陰です。
夜な夜な千鳥足で肩を組みながら飲み歩いた記憶はきっといつまでも忘れることはないでしょう。
本当にありがとうございました。そしてお疲れさまでした。
というわけで#私の一人暮らしにちなんだ記事を書いてみました。
なんだか全体的にしんみりとした感じですがこれが今生の別れというわけではありません(笑)
実家に帰れば会えますし、なんならまた東京に遊びに来ればいいだけです。
その時はまた一緒に美味しい日本酒でも飲みたいですね。